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〜諦める〜
M+T(Re)
にこにこと笑顔全開の美貌は、それはそれは素晴らしい魅力を放つ。
ある意味最強の武器だと思う。
こんな顔に、自然にエスコートされながら、挙句傍目にも明らかなほど大切に扱われれば、どんな女王様だって気をよくするだろう。
そう、いうなれば、落ちない奴がおかしいのだ。
だが負けるか、と奥歯を喰いしばって見つめ返せば、異色の双眸が楽しげに揺れる。
「どうしたんですか?」
「別に、お前こそ見つめてくるな!居心地悪い…!」
「慣れてください」
「ヤダよ!」
傲慢な言い分に、ぷいっとそっぽを向いて、頬杖をつく。
変な奴に懐かれ、捕まってしまったと後悔の念を抱えながら悶々と我が身の不幸を嘆く。
しかし、それも一瞬。
名前を呼ばれて横目で見やった先の罠。
「好きですよ」
あぁ神様。
最上級の笑顔に、抗える術を教えて下さい。
* * * *
2008/05/12 (Mon)
決意の崩れる3秒前
恋する動詞111題 (配布:確かに恋だった)
新月鏡
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