一応カルモゼです
期待されるような代物ではないですが
やった方がいいのかな?と思いまして
ワンクッション
『吸血衝動』
陽が落ちる。 ふとそう思ったとき、傍らにいる者の身体がぐらりと傾いだ。 「っ!!」 とっさに腕を差し出し支えようと試みも、体格の差と油断がバランスを失わせる。 崩れるようにしゃがみ込むと、小さく呻く声が漏れた。 下から顔を覗き込めば、苦しそうに歪められた眼がきつく睨んでくる。 立てないくらい弱りきった身体 強く握りこんだ震える指先 「近づくなっ・・・」 なんて弱々しい声 「お前、いつから・・・」 ――――いつから血を飲んでいない・・・? 気付いた事実に驚愕して周りを見回すと、視線の合った者たちが自分の思いに賛同するようにひとつ頷き姿を消した。 それを見届けた後、視線を戻せば、自分から遠ざかろうとするシルエット。 「何処へ行く気だ?!皆が戻るまで待て」 「うるさいっ・・・俺に、構う・・・な・・・!」 壁にもたれかからなければ支えられないほどに、衰弱しているのに、何故こうも遠ざける? 不可解な行動に疑問を抱きつつも、危うい彼の傍へ無意識に手が伸びる。 放っておけなどしない。 出来るわけがない、これほどまでに苦しむ姿を見ているのに。 腕に触れる瞬間、予想だにしない強い力が自分に襲い掛かってきた。 驚き硬直し、為す術なくしたたかに壁に叩きつけられる。 何が起こったのかわからず、揺れる視界を戻せば、眼前には苦痛の色が消えた同じ翡翠の眼が異様なまでの光を放つ。 「っ・・・カルマン?」 名を呼べど、本能に支配された彼は戻らず、その事実を突きつけるように衣服が引き裂かれた。 事態の急変についていけず、慌てて身体を押しやろうとしても、固定されて力が入らない。 露わになった首筋へゆっくりと近づく唇から漏れる息に身体が震えた それと同時に穿たれる牙 「あぅっ!!」 その痛みに思わず喘ぐ。 息を荒げ、喰らうように深く肉を抉り、溢れる鮮血を啜る音が耳に響いてきた。 けれどそれはひどく心地よいものに感じて。 本能に縛られ、獲物を逃すまいとする彼の背に手をまわし、促すように顎を上げる。 無我夢中で啜り続ける音は途切れることなく、時折舌で鎖骨をなぞるように舐められることさえ、愛しくてたまらない。 彼の飢えが少しでも治まればいい そう思う反面、その病を一時的にでも治めてやれるのが自分だということに、どす黒い色を伴う優越感が心を満たす。 本格的な薬はまだ来ない ならば今しばらく、このままで 口端に笑みを湛えて、与えられる痛みに酔いしれていよう
* * * * そういえば、カルモゼだと言い切りながら、それらしい絵を描いていなかったな〜と思ったので描いてみました。 ・・・見づらい・・・です。 どう絡んでるのかよくわかりませんね、すみません。 今回初めて『加工』という代物に手を出しまして、それでいっぱいいっぱいだったのです(泣) クリックひとつでこうも変わってしまうんですね〜。 ハイテクってすごい ←今更・・・。 あ、ちなみにこれが加工前の絵です→ ★ そして、今回さらに新しいことしてみたり。 絵に小話を添えてみた―――――!!! 如何でしょう? 何だかモゼが性格変わってる気がしますが、許して下さい。 え〜っと、カルマンがしばらく吸血してなくて、飢えて飢えて、モゼを襲う話です(笑) 皆は血を獲りに出て行きました。 二人で屈折した吸血行為をしてくれれば・・・と。 何の意味も為さない行為・・・だけどそこには底知れぬ快楽・・・。 はっ煤I!すみません、阿呆で!! こんなことばっかり考えてます、楽しいです!! ←末期。 長くなりましたので失礼をば。 カルモゼっていいですね★ *新月鏡* 2006/08/09 (Wed) |